【実録・糖尿病リテラシー】「食いまくってるのに痩せる!」恐怖の糖尿病ダイエット?!

あなたの「糖尿病リテラシー」を底上げする、玄照です。 「仕事のストレス」を免罪符にして暴飲暴食とグータラを極めた結果、自分で自分の首を絞めて糖尿病になりました。

  • ストレスで食べてる人
  • やたら喉が渇いて、トイレの回数がおかしい人
  • その渇きを甘いジュースのガブ飲みでごまかしてる人
  • 体の異変を「ただの疲れだ」って勝手に解釈してる人
  • めっちゃ食ってるのに体重が落ちてきて「ラッキー」と勘違いしてる人

私から「それ、糖尿病じゃね?」って言われたらどう思いますか?

このシリーズでは、そんな大ピンチの状態を、もう完全にアウトになった私の経験を元に解説します。 あなたが手遅れになる前に、この痛すぎる現実を知っておいてください。知っていることで血糖値が下がるかもしれませんよ。

目次

異化亢進(いかこうしん)

今回の言葉も、私は最初なんて読むんだ? と修士の頭をフル回転させて考えました。イカ……。

ダイエットには素晴らしい、あの可愛いシルエットのイカ。あれがどうなるんだと、そこまで馬鹿ではないのですが(脳筋)、調べてみました。「異化亢進(いかこうしん)」です。

しかし、その症状たるや、なんと素晴らしい症状でしょうか。なんと「体重の減少」!!

糖尿病になると、ダイエットまで出来ちゃうんです。スーパードゥライが美味しくなるという、お金を払ってもいいボーナスに続き、願ったり叶ったりの症状が続きます。パーソナルジムも真っ青です。無料どころか、飯も酒もお菓子も食べながら体重が落ちていくのです。

こんな夢のような話があるでしょうか? 私は後にも先にも、好きなものを好きなだけ食べて体重が減ったのは、この「2型糖尿病ダイエット」だけです。

デブ営業マンの見事な高血糖ロード

この画期的な素晴らしい症状を見つけた時のエピソードがあります。

めっちゃ飲んだ〜と街で飲み歩き、締めのラーメンと餃子をビールで流し込んで、接待したお客様に「明日もよろしくお願いします!」と仕事のアポの取り付けを酔っ払いながらして、タクシーで帰宅。

そして皆さんの期待通り、家では「酔い覚ましだ」とデブな正常性バイアスを発動、冷やしてあった甘いジュースをガブガブ飲んで、そのまま寝る。

これぞ、デブ型糖尿病を絵に描いたようなデブ営業マンライフです。ラッセンもびっくりでしょう。美しいクジラの絵が、デブの「酒呑鯨(さけのみくじら)」に上書きされてしまいます。まさに鯨海酔侯、山内容堂公も飛び起きる衝撃。

さて、そんな飲んだ次の日の朝は、誰しもが「ヤベェ〜な」と体重を気にするもの。 私もそんなデブバイアスの代表として、普段はたいして乗らない体重計にしっかり乗ってみます。

「……? はて、むしろ少し体重減ってないか?」

酒も10杯は軽く飲んでいるので、利尿作用でおしっこがたくさん出たんだと。半分正解、半分は「浸透圧利尿効果」に陥っている私は、心の中で少し小躍りします。

なんと、あれだけ食って飲んで楽しかったのに体重が減った! 「俺の体、最強! さすが鍛えてただけある! チェンソー様最高!」 と、当時ヒットしていた映画の一言が頭に溢れ返ります(どこまでバイアスがかかっているのか)。

もうこうなると止まりません。飲んだ次の日って、脂っこい食べ物が食べたくなりますよね。 しかし朝ごはんは二日酔いで食べられないので抜いて、昼飯にガッツリ、カツ丼大盛りをいただきます。申し訳ない程度に、食べ放題の漬物も添えて。

食べるともう満腹。午後の仕事ができるのか?(ちなみに、長時間絶食した後の高GI+高脂質は、高血糖には最悪の悪手、ストレス解消には最高です)

夜は遅くまで残業、また牛丼。トイレは20回以上。喉はスーパー……(ドライ)。 震えながら体重を測ってみます。測ってみるとあら不思議、そんなに変わっていません。

もう小躍りを越して大躍り。隣の部屋の人に怒られる勢いで、自分の体の強さを誇る「踊り」を捧げます。

体重の減少は、脂肪の減少ではない

さて、こんなことが暫く続きました。 体重は増えることはなく、減っていく一方。

しかし、筋肉質だった固太りはどこへやら、引き締まりのない、ただ太っているデブに体は変化していきます。特に筋肉が落ちるスピードが早い。

そうなると何が起きるのか? 「体重が減る」んです。世のダイエットの正常性バイアスに引っかかった末路です。

数年後、王城メソッドを学んでわかったことですが、ダイエットしている中で基準にすべきは「体重」ではなく「見た目」です。少し脱線しますね。

  • 入らない服が入るようになった
  • 腹囲が少なくなった

これが体重に変わる基準になります。なぜなら、体重の減少は「脂肪の減少」ではなく、「筋肉の減少」を起こしている可能性が高いからです。

ダイエットとしても健康管理としても、糖尿病の皆さんも、目指すのは「脂肪の減少」ですよね。体重は一番簡単な数値測定で目測になりますが、ダイエット目線で見ると注意が必要であると考えた方が良いと思います。

体脂肪計も、私のような固太りタイプの人間や元アスリートだと適正な数値が出なくなります。ジムや薬局にあるような「Inbody(インボディ)」を使う(それでも誤差はある)のがわかりやすいと思います。ただ、それもあくまで目安で、一番簡単なのはスケール(メジャー)で測ることです。

さて話を戻します。

食べても食べても体重が減っていく、素晴らしいマリオのスター状態。無敵モードに突入した私は仕事に没頭し、逆に生活は最低な状態になり、生活習慣病の「悪い習慣リスト」を上から下まで流れるように行なっていきます。

チェックマークは全てついており、もう120点満点です。文句のつけどころがありません。

この、食べても飲んでも体重が減っていく。 これが「異化亢進(いかこうしん)」です。

パスワードを忘れた大富豪の、哀しきリサイクル

食べても飲んでも体重が減っていく、マリオのスター状態。しかし、そんな都合の良い話が存在するわけがありません。あれば私はとっくに心身ともに健常で富豪で、仕事はせずに南の島のリゾートでプカプカしているはずです。

医学的なファクトを紐解きましょう。 私の体の中で起きていたのは、スター状態でもオートファジーでもありませんでした。ただの「自暴自棄のシステム崩壊、終わりの始まり」です。

本来なら、食べた糖分は「インスリン」というホルモンのパスワードを入力することで、細胞の中に引き出されてエネルギーになります。しかし、暴飲暴食を極めた私の体内では、このパスワードが脂肪によって完全にロック(機能停止)されていました。

ネット銀行の口座には、数億円の売上(糖)がドバドバ振り込まれているのに、パスワードを忘れたから1円も引き出せない。目の前に大金があるのに一文無し。これが当時の私の、狂ったガス欠状態です。食い過ぎたせいで、何も食えなくなってしまいます。

このままでは餓死する。パニックになった体が放った最後の自傷行為、それこそが「異化亢進」です。ちなみに、この「餓死する!」と反応するのは、前回紹介した口渇も同じように「水がない!」と体がパニックを起こした状態です。

口座からお金を引き出せないデブの私は、今日食べる牛丼の特盛を買うために、自分が人生をかけて集めてきた大切なコレクションや家宝(かつて鍛え上げた大切な筋肉)を、10分の1の捨て値でリサイクルショップに叩き売って、その日暮らしの生活費(エネルギー)に換え始めたのです。

側からみると本当の間抜けです。

「お前、金持ってるじゃない! なんで一番大切な靴を売るんだよ」 「銀行のパスワード忘れて金なくてさぁ」

知らないうちに、体の中でこんなに間抜けなやり取りが実行されているのです。

私が「無敵モード突入!」と体重計の上で舞を演じていたあの瞬間。 体内では、命の元本である筋肉がドロドロに溶かされて、ただの「その場しのぎの燃料」として消費されていました。

体重が減って部屋が片付いた(スッキリした)と喜んでいたのは、家宝をすべて失って破産する一歩手前だったという間抜けな話でした。南無阿弥陀仏。

ログインパスワードの再設定

じゃあ、この「異化亢進」の強制執行が始まったらもう人生は終わりなのか? 答えは否、口座は凍結されていません。パスワードを再設定すればいいだけです。「なぜ窓口へ行かなかったのか」と突っ込まれますね。

当時の私は、インスリン工場が消滅したわけではなく、あまりの高血糖によって一時的にロックがかかっていただけでした。

病院に行き、そして何より現在の私が自らの意志で行っている「科学的な運動・食事管理による生活」という構造改革によって、血液中の糖の嵐は去り、無事にパスワードの再設定(インスリン工場の再起動)が完了したのです。現在はHbA1c 5.7という状態を維持しています。

あの時のスター状態は最高の自壊でしたが、今は、不要な倉庫(脂肪)だけを狙い澄まして解約する、リベンジマッチです。

この記事を読んで「これはヤバい。最近食ってるけど痩せてる、もしかして口座ロックからの異化亢進じゃね? いかがわしい……」と気づいてしまった、そこのだいぶ症状が進んでいると思われるあなた。

あなたですよ。

この異化亢進は結構進んでいるヤバい数値と症状なので強めにいいます。

お前だよ。お前!! ヤベェ!と思ったでしょ!

いち早く病院に行ってください。

その体で守るべき家族と同じ時間、食事を共有できる、 引き返せる可能性があるうちに。

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