【糖尿病闘病記⑧】要塞、爆誕。ホームジムと薬と筋トレが織りなす「大人の反撃」でHbA1c 5.7%へ。


前回までのあらすじ アフターコロナの激務でHbA1c 9.1%まで悪化。3度目の高血糖。初めての投薬(メトホルミン・リベルサス)を開始するも、薬だけでは7.5%の壁を突破できず。新居建設という人生の転機が重なった絶望の中、妻から放たれた一言——「家を建てるなら、一室を最初からジムにしちゃえばいい」が、すべてを変えました。


目次

9畳の奇跡。予算なんて関係ない

家を建てる。

人生でそうそうあることではありません。設計、間取り、建築期間。決めることは山積みで、時間は限られている。

妻からの一言で決まったホームジム計画。

「9畳ほどでいいから、自分のジム部屋が欲しい」

宅メーカーの担当者にも、そう伝えました。ダンベルやラックを置ける、追い込める、糖尿病と戦える、自分の体質と対峙できる空間が欲しい。

メーカーとの話し合いの結果——約9畳のジム専用部屋が実現しました。

床の補強を最初から施してもらいました。重量のある器具を置いても、床が抜ける心配がない。これは後付けではなく、設計段階から組み込んでもらったことが決定的に重要でした。更に天井が高く、ハイクリーンやスナッチをしてもプレートが天井につかない。こんな部屋が欲しかった。

上棟して部屋が完成した日のことは、今でも鮮明に覚えています。

何もない約9畳の空間に立ち、「ここが俺の居場所になる」と、静かに確信しました。


器具の選定。男のロマンと武器を9畳に詰め込む

ジム部屋の完成と同時に、器具の選定が始まりました。

限られたスペースと予算の中で、何を入れるか——これは筋トレ好きには真剣勝負の問いです。

導入した器具はこちらです。

パワーラック スクワット・ベンチプレス・懸垂などの主要種目をカバーできる、ホームジムの心臓部です。必ずジムにあります。フリーウエイトが何より武器であることを王城メソッドでも承知しており、ないと始まりません。

アジャスタブルベンチ 角度を変えられるベンチは、インクラインプレスやデクラインプレスなど、胸・肩・背中の多角的なアプローチを可能にします。アパートの時はフラットベンチだけだったので飽きも早かった。

固定式ダンベルラック 複数の重量を揃えた固定式ダンベルをラックに並べています。重量を切り替える手間がなく、インターバル管理がしやすいのが利点です。スペースがないと可変式の選択になるが、固定式があればどんな技術も使い放題。ドロップセットでダンベル占領しても全部私のです(笑)

ショートオリンピックシャフト(バーベル) スクワット、デッドリフト、ベンチプレス——王道種目に欠かせない一本です。ホームジム用にプレート設置スペースが少なくジム内の旋回が楽。重量は15kg。(通常のオリンピックバーは20kg)

POWER TEC レバレッジマシン(WB-LS20) これが要塞のもう一つの核です。鮮やかな黄色のボディが目を引くPOWER TEC製のプレートローデッド式レバレッジマシンです。バイオメカニクスに基づいたレバーアームの動きで、チェストプレス・ロウ・ショルダープレスなど複数の種目を高負荷で行えます。更にケーブルユニットが設置されている為、ホームジムでは鍛えにくい背中トレががっつりできます。フリーウェイトの刺激とマシンの安定性を兼ね備えており、一人トレーニングには理想的な一台です。黄色の親友。

約9畳の空間に、これだけの器具が収まった瞬間——これが「居場所」の誕生でした。

完成したばかりのジム部屋で、まだ小さな娘を膝に乗せてベンチに座っていたとき——娘は不思議そうにあたりを見回しながら、父親のトレーニング部屋を初めて認識したようでした。

「この子が大きくなる頃には、ここでどんな景色を見ているだろう」

「娘の将来を見る為にも糖尿病のままではいられんな」

そんなことを、ぼんやりと思いました。守るべきものが増えたからこそ、この部屋が生まれた。その意味を、娘を抱きながら静かに噛み締めました。


移動時間ゼロという革命

ホームジムが完成して最初に実感したのは、「行く」という行為がなくなったことの圧倒的な解放感でした。

帰宅が夜10時でも、11時でもいい。着替えてすぐ、扉一枚で鉄が待っている。

もちろん、毎日ガッツリ2時間追い込める状況ではありません。相変わらず激務で、帰宅は深夜になることもある。

でも、それでも出来る。

休日の朝30分でもいい。早起きして出社前に少しでもいい。

以前は「ジムに行く時間がない」という事実そのものが壁でした。しかし今は、その壁が消えています。時間の障壁は大きくてジムに行くだけで往復の時間を考えると億劫になると思います。それがないのです。まさに「言い訳無用」

「5分あれば動ける」という状況が、継続のハードルを劇的に下げてくれました。

働きながら病気と闘う上で、「仕組み・環境を作ること」がいかに重要かを、この経験で骨の髄まで理解しました。


数値が動いた。薬と筋トレの相乗効果

ホームジムで運動を再開してから、HbA1cの数値に明確な変化が現れ始めました。

薬だけを飲んでいたときは、7.5%付近で止まっていた。

しかし、レジスタンス運動を加えたことで——

HbA1c:5.7%

正常値圏内への再着地です。ギリですが。

この変化は偶然ではありません。厚生労働省e-ヘルスネット「糖尿病を改善するための運動」では、レジスタンス運動は筋量の増加によって糖の処理能力を改善し、血糖コントロールに有効であることが明記されています。さらに、有酸素運動とレジスタンス運動の併用は、それぞれ単独よりも効果的に糖尿病を改善させることも報告されています。

と、まぁ何回も書いていますが最早周知の事実ですね。

また日本糖尿病学会も、2型糖尿病の治療において「週に2〜3回のレジスタンス運動を同時に行うことが勧められる」としており、薬物療法と運動療法の組み合わせが現代の糖尿病治療の基本とされています。

つまり、私の身体の中で起きていたことはこういうことです——

  • メトホルミン:肝臓での過剰な糖の産生を抑制し、インスリン感受性を改善
  • リベルサス(GLP-1受容体作動薬):食後のインスリン分泌を促進し、食欲を抑制
  • レジスタンス運動(筋トレ):筋肉量を増やすことで「糖のタンク」を拡大し、血糖の処理能力を根本から底上げ

この三つが同時に機能したとき、薬だけでは越えられなかった「7.5%の壁」が、初めて崩れたのです。この時食事も気遣ってはいましたが王城メソッドを本格的に実施していた時ほど厳密に計算はしていませんでした。

参照: 厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病を改善するための運動」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-005.html

参照: 日本糖尿病学会「2型糖尿病はどのように治療するのか?」 https://www.jds.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=10


パラダイムシフト。「薬=敗北」という呪縛からの解放

かつての私は、薬に頼ることを「敗北」だと思っていました。

2回も自力でHbA1cを5.4%まで下げた。薬なしで。それが誇りでした。だから3度目に薬を飲み始めたとき、正直なところ、自分が情けなかった。

でも今は、まったく違う見方をしています。

糖尿病との闘いは、短距離走だけではなく短距離走からのウォーキングです。

独身時代に全力で走り抜けた2回のスプリントは、確かに輝かしいものでした。しかしそれは、時間と体力をすべてつぎ込める、特殊な環境があったからこそできたことでした。

今の私には、守るべき家族がいます。続けなければならない仕事があります。日々の生活があります。

その現実の中で数値を安定させ続けるためには、使えるものはすべて使うのが正解です。効率的に、効果的にいきたいです。

薬は「負け」ではなく、生活を守るための武器の一つです。一番効果的。

王城メソッドの「筋トレと脂質管理」というベースは変わらない。それに現代医療の力を組み合わせ、継続できる方法を選ぶ。それが、仕事と家族を守りながら病気と闘う「大人のスタイル」だと、ようやく腹の底から理解できました。(ただし最初高血糖を下げるための集中期間が必要なことに変わりはありません、短距離走で潰してウォーキングで管理していくイメージです)


感謝

この「居場所」は、私一人では絶対に生まれませんでした。

「家の中にジムを作ればいい」というあの一言がなければ、私はまだ「ジムに行けない言い訳」の中に埋もれていたかもしれません。

約9畳の家族の生産性がない部屋に予算を割くことを認めてくれた。床の補強という地味な追加費用も受け入れてくれた。

そして何より、私が糖尿病であることを知った上で、この環境を一緒に作ってくれた。

これは、単なる「ジム部屋をくれた話」ではありません。

「あなたの健康を守ることに、本気で付き合う」という意思表示でした。

その気持ちに応えるためにも、私はこの居場所に居続けます。健康をクリエイトします。


現在地。これが「大人の闘病スタイル」

今の私の日常はこうです。

帰宅が深夜になる日も少なくない。毎日オールアウトできるわけではない。完璧な食事管理ができない日もある。

それでも、HbA1c は5.7%を維持しています。

薬を飲みながら、筋トレをしながら、歩きながら、家族と仕事を守りながら。

かつての自分が「正攻法」だと信じていた「全振り・オールアウト毎日」の戦い方は、今の生活には合いません。誰しもができることではない。でも今の戦い方は、今の人生に合っています。食べるように継続できることがいいです。もう食べまくる日々には戻ってはいけないのだから(笑)

完璧な戦い方である必要はない。続けられる戦い方であればいい。

この闘病録を読んでいる方の中にも、仕事と家族を抱えながら、理想の生活習慣と現実のギャップに苦しんでいる方がいるかもしれません。

改めて伝えると

「戦うための環境と仕組みを作れ。そして、使えるものはすべて使え。何より必ず!必ず病院へ行け!不甲斐なくても、怖くても!できれば糖尿病専門医、ダメなら内科!放っておけば死ぬ!!速攻で血糖値を下げて管理だ!それが自分と未来を守る道!!歩こう、持ち上げよう、鶏肉食べよう、早く下げてケーキも白米もたまには食べられるようになろう!!放っておくこと、自力で直そうとすることは誰のためにもならない。最新の現代医療に頼ろう

一言では伝えられませんが私のメッセージです。


速攻落として管理しようぜ!

【医学的根拠】薬物療法と運動療法の相乗効果

薬物療法と運動療法の組み合わせが生む相乗効果

糖尿病治療の3本柱は「食事療法・運動療法・薬物療法」です。厚生労働省e-ヘルスネット「糖尿病を改善するための運動」では、有酸素運動とレジスタンス運動の組み合わせはそれぞれ単独よりも効果的に糖尿病を改善させることが報告されています。さらにレジスタンス運動は、筋量の増加が糖の処理能力を改善させるため、血糖コントロールに有効であることが明記されています。

メトホルミンがインスリン感受性を改善し、GLP-1受容体作動薬(リベルサス)が食後のインスリン分泌を促進する——この薬物療法に、筋肉という「糖のタンク」を増やすレジスタンス運動が加わることで、複数の経路から同時に血糖値を下げる作用が生まれます。これが「7.5%の壁」を越えられた医学的な理由です。

日本糖尿病学会も、2型糖尿病の治療において有酸素運動に加えて週2〜3回のレジスタンス運動を推奨しており、薬物療法と運動療法の組み合わせが現代の標準的な治療アプローチとされています。

参照: 厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病を改善するための運動」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-005.html

参照: 日本糖尿病学会「2型糖尿病はどのように治療するのか?」 https://www.jds.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=10


【参照】王城メソッド 公式情報

王城恋太 公式ブログ「糖尿病も3ヶ月で完治するダイエット」 https://ojyokoita.blog.fc2.com/

王城恋太様 公式X(旧Twitter) https://x.com/ojyo_k


※本記事は著者の個人的な闘病体験をもとにしたストーリーです。糖尿病の治療・食事療法については必ず主治医・管理栄養士にご相談ください。運動療法については、健康運動指導士またはNSCA資格保持のパーソナルトレーナーへご相談されることをお勧めします。

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